2004年1月14日
鹿児島国際大学教職員組合
執行委員会 Vol.3-12
マーケティング論の第一人者 韓教授が証言
人事管理論・労使関係論の専門家でないことが明らかに
11時15分、外薗氏の尋問は終わり、韓氏に交代。以下、その一部を紹介しましょう。
なお、[ ]は、証言に対するコメント。( )は証言内容をわかりやすくするために、執筆者の責任で補足したものです。
韓羲泳(ハン ヒヨング)教授(大学院経済学研究科長)への尋問では、経歴など――ソウル大学定年後、福井県立大学(菱山前学長の前任校)を経て国際大へ。ドイツケルン大学に7年間留学。その後、アメリカ経営学・マネジメントを学ぶ。○合教授。あまりに業績がありすぎて、2枚の経歴書に書ききれなかった。朝鮮戦争時米軍の通訳もし「手前味噌ながら語学堪能」とのことでした。――を確認したあと、次のような証言がなされました。
当時大学院担当の私(韓氏)は、教員選考でもめた教授会には出席してなかったが、選考委員会が選んだ教授の科目適合性について学問的に学部よりレベルの高い大学院教授で調査して欲しいといわれた。調査委員は、経営学、マーケティング、商品学の私(韓氏)の他、財政学ならびに経済史の両教授の3名。当時の研究科長の指名で、採用候補者の科目適合性について業績審査をした。
その報告は乙43号証に核心を述べ、今回分かりやすく乙83号証に書いたとおり。すなわち、選考委員会が選んだ教授の業績は経営学ではなく経済学の論文。候補者の業績が経営学でなく経済学だったのでびっくりした。しかも、マルクス経済学。経済学と経営学は大きな差がある。アメリカで経営学はマネジメントのことで母科学である経営学から人事管理論が生まれ、労使関係論はそれに属する。(労使関係論は)英語では、industrial relations managementだ〔通常の辞書・事典類には industrial relations のみでmanagementはついてない〕。
原告側の意見書で下山教授が、人事管理論と労使関係論は全く別とし、候補者は両科目とも担当可と言っているが、経営学の博士号をもっているのにこんなことをいうとは、びっくり仰天。片山助教授の労使関係論の体系図はとてもヘンテコなもので、マル経から眺めた体系だ。
(金井塚弁護士が韓国で今回のようなことが起きたらどうなるかと質問し、これに答えて、)応募者の中に経営学でちょうどよい人がいたのに、経済学の先生を選んだのには、政治的な背景、うらがある。情実人事だ。韓国なら刑事事件になるかもしれない。しかし、今回がそうだと言っているわけではない。
11時35分より増田弁護士の反対尋問。
自著とは異なる見解(経済学と経営学は全く異なる学問)を証言
自説を裏づける研究者の名前を答えず
増田 韓教授は商品学と経営学、マーケティングが専門。労使関係論、人事管理論に
ついての著書はないですね。○○、○○教授も人事管理論と労使関係論の専門家で
はない。その3名が調査合議し、韓教授が報告書を作成。韓教授は、経済学と経営
学は全く異なる学問というのが学会の通説だといわれるが、どなたがそう言ってい
るか名をあげてください。
韓 韓国の経営学界と日本はちがう。
増田 選考された教授は経済学者であり、経営学者ではないから駄目としているが、経
営学は経済学を基礎としているのではないですか?
韓 それはドイツの経営学です。ドイツ経営学はそうだったが、今ではドイツ経営学も
そうではない。経営学は応用科学だ。
増田 先生の著書に経営学の基礎科学は経済学と書いてあります。
労使関係論の母科学は人事管理論であるというのは、誰が言っていますか?
韓 私が言っています。名前は忘れたけど言ってる人は多いと思います。
増田 労使関係論のアメリカの代表的学者ダンロップ教授をご存じですか?
彼は経済学者として労使関係論を展開し確立しましたが……。
韓 知りません。
増田 彼は労使関係論と人事管理論は別といっています。
韓 アメリカ人には変なのが一人や二人おります。キチガイみたいなものがいる。私の専門は経営学でマーケティング論では神様です。みんなマネジメントを勉強していない。
増田 選考委員会が選んだ教授は労使関係論の業績がたくさんあり、人事管理論も担当できた。先程、応募者の中に他に適格者がいたといわれましたが、10名の応募者の内、3名が経営学で、その3人については、主査の原口先生も条件を満たしてないと最初にはずされてます。
応募者の中に経営学の人がいたというのは、どうして知っているのですか?
韓 私は知らないが原口さんから聞いた。原口先生から他に適格者がいたと聞いただけ。
ここで小堀弁護士が乙83号証2ページにPersonal ManagementとあるのはPersonnelではないかと質問。韓氏はPersonalと繰り返しました。〔韓教授は「陳述書」で、「人事管理論(Personnel Management)」は、英語では“Personal Management”だとしています(3回)。〕
私たち組合は、この大学にきて本当によかったといえる学園づくりのために、一刻も早い紛争の終結を訴えつづけてきたのですが、今回の証人尋問をこういう形で報告せざるを得ないことについて胸が張り裂ける思いです。どうして同僚同士が法廷で争わなければならないのでしょうか?このような不幸な状況を作りだした理事会とその責任者に対して強い憤りを感じざるを得ません。このような裁判を続けることは学園に何の利益ももたらしません。今ここで展開されている事態がいかに深い傷を私たちそれぞれの心の中にもたらし亀裂を深めることになっているのか、もっと深刻にうけとめるべきです。この裁判を即刻中止し、三教授職場復帰のための和解のテーブルに一刻も早くつくことを切に望むものです。