2004年3月24日
鹿児島国際大学教職員組合
執行委員会 Vol.3-16
理事長通告書・再通告書について
(経緯と資料,その1)
組合員の皆さんにはすでにお知らせしたように,三教授が不当解雇撤回を求めた裁判の証人尋問が昨年12月に開始されました。
第1回の学園側証人尋問をリポートした「組合ニュース」11号,12号のホーム・ページ版について,理事長代理人(大阪の金井塚康弘弁護士)より内容証明付き郵便で組合委員長宛に通告書(2月6日付)[資料1]が送られてきました。執行委員会は2月19日に組合員集会を開き,大学・学園事務局長と折衝し,2月20日午後学園本部に「理事長通告に対する組合見解」[資料2]を三役で持参し,永田学園事務局長,松田学園総務部長とおよそ2時間にわたり話し合いました。しかし,2月23日に本部松田総務部長より「見解」は受け取れない(理由は明らかにされていません)との電話連絡があり,永田事務局長に手渡した見解は25日に学内便で返送されました。その後,執行委員会はホーム・ページに掲載された「組合ニュース」11・12号の表現を若干改めました。
その後,理事長代理人より「再通告書」(3月9日付)[資料3,17号に掲載]が送付されてきました。執行委員会は再度組合員集会を開催し(3月17日),今回は「再通告書」が要求する通り,3月19日に内容証明付き郵便で代理人あてに「回答」[資料4,17号に掲載]を郵送しました。以下,この間の経緯を理解するための主な資料を紹介します。
[資料1]
通 告 書
鹿児島国際大学教職員組合
委員長 西原 誠司 殿
冠省
当職は、貴組合に対して、学校法人津曲学園理事長 菱山 泉(以下「通告人」という)の代理人として、次のとおり通告する。早急に謝罪と善処を求める。
1 貴組合の執行委員会が作成・管理するインターネットのホームぺージ(http://www.union−iuk.org/)上には、貴組合執行委員会作成名義である「UNION News Letter」の欄が設けられているが、毎回事実誤認や事実に基づかない記載が散見され、勝手な憶測等が掲記されており、遺憾である。
2 特に、さる12月22日行われた解雇事件訴訟の証人外薗幸一教授の尋問、証人韓義泳*教授の尋問双方について、それぞれ2003年1月14日付「UNION News Letter」Vol.3−11およびVol.3−12において、尋問内容の一部を要約して紹介しているが、不正確な紹介であるばかりか、自己に都合のよいように編集して、根拠もなく[?]を付してことさらに信用性を貶める形式で紹介するなどしており、通告人申請の両証人に対する名誉毀損行為を行っている。
3 中でも韓教授の尋問を報じるVol.3−12は、韓教授の40年間にわたる研究業績を正確には紹介せず、商品管理論の第一人者であることを証言し、経営管理論の専門家であるが人事管理論の専門家ではないと正確に証言した言棄をことさら揶揄する表現で「衝撃の韓教授証言 私はマーケティングの神様 人事管理論・労使関係論の専門家ではないことを告白!!」等と三流週刊誌並みにセンセーショナルに見出しを付け、品位なく報じ、韓教授の名誉を著しく毀損した。
これは、韓教授個人に対する名誉毀損、ひいては、通告人に対する名誉毀損であるばかりか、韓国学会、国際学会に対する侮辱でもあり、国際問題でもある。
韓教授は、ドイツに本部のある国際商品学会の会長もつとめられた経歴があるが、日本人学者でもこれ程の経歴のある人は存在しない位の、経営学の研究業績のある真の第一人者である。貴組合の認識不足には甚だしいものがある。
4 よって、通告人は、貴組合に対し、上記のような品位のない、外国人、韓国人である韓教授を差別して、小馬鹿にしたような記事の削除、韓教授に対する謝罪広告の掲載を上記ホームページ上および主要日刊新聞紙上にて行うことを求める。
また、今後二度とこのような不正確かつ無責任な報告記事の掲載を繰り返さないこと、裁判の尋問内容を掲載する時は、裁判所の調書どおり正確に、問いの部分、前後の部分を含めて引用し、誤ったまたは誤った印象を与えることのないようにすること等を確約することを要求する。
5 上記要求に対する貴組合の意思をうかがいたく、本書到達後2週間以内に誠意ある回答を求める。万一、誠意ある対応なき時は、断固たる法的措置をとる所存であることを申し添える。
不一
2004年(平成16年)2月6日
弁護士 金井塚 康 弘
[資料2]
理事長通告書に対する組合見解
津曲学園
理事長 菱山 泉 様
津曲学園運営に対する理事長の平素のご努力に敬意を表します。
従来,学園理事長からの大学教職員組合への連絡は,大学事務局長を通じて行われるのが慣例化しておりましたが,今回は代理人を通し,内容証明付き郵便によって行われたことを,私ども組合としてはきわめて重大な事態と受け止め,理事長通告書を慎重に検討致しました。
理事長もご承知のように,大学組合の広報活動は組合の立場・見解を表明するため,組合の責任において行われており,ホーム・ページでの「Union News Letter」配信もその一端を担うものです。もちろん,苦情が寄せられた場合は真摯に対応し,万が一事実に反する記述があれば,必要に応じて訂正・謝罪をする所存です。
こうした立場に基づき,理事長が特に問題としておられる「Union News Letter 」vol. 3-12を子細に検討致しました。その結果,組合としては,この号の内容は事実に基づいており,韓教授,ひいては理事長の名誉を毀損するものではない,という見解に至りました。通告書は,名誉毀損に該当する箇所として,とりわけ見出しの付け方を指摘していますが,組合としては見出しの内容が韓教授の具体的な証言内容と異なるものであるとは,認識しておりません。
組合としては,労使関係で,時によって労使間で見解の相違が生じるのはやむを得ないことである,と認識しております。また,良好な労使関係は双方の立場・見解に相違があることを認めた上でなければ,成立しえない,とも考えております。理事長もご承知のように,現在係争中の三教授関連の裁判におきましては,組合は一貫して三教授支持の立場を表明して参りました。また,これまでの仮処分,名誉毀損裁判でも,司法は厳正な審理の結果,私どもの事実認識に沿った判断を下しています。「見解」の相違を理由に,学園が組合の広報活動に介入することは,長年にわたって本大学,本学園で築かれてきた,双方の信頼に基づいた労使関係を著しく悪化させるものと,深く憂慮するものです。
そのような中,「Union News Letter」 vol.3-12に対し理事長が「無責任な報告記事」との印象を持たれたことは残念でなりません。組合としては,今後とも事実に基づいた紙面作りに尽力する所存です。
鹿児島国際大学教職員組合
委員長 西原誠司